■点字民報 2025年10月号 通巻712号

2025年10月24日 更新

■点字民報 2025年10月号 通巻712号

・目次と主な記事をお知らせします。

●目次

  • 私の困った、私の要求⑳ いまだに残る、契約の壁  久保 弘樹(福岡県)
  • 原水禁世界大会報告 平和の種を蒔く人を増やしたい  山本 清世(京都府)
  • ご案内 手をつなごう全ての視覚障害者全国集会25年10月統一要請行動
  • ご案内 視覚障害者9条の会「25年総会と集い」
  • お知らせ 全視協女性部から点字シール付き絵本・音訳CD付き絵本プレゼント
  • 報告 25年障全協公開講座  田中章治(埼玉県)
  • 寄稿 8年かかっても頑張ります  嵯峨野新次(東京都)
  • お知らせ 「視覚障害者ナビ・ラジオ」の番組継続が決まりました
  • 連載 点字200年に思う⑤ つぶらな わたし  岸 博実(京都府)
  • 全視協事務局コーナー
  •  1 第1回全国委員会
  •  2 その他の活動記録
  •  3 頒布会
  • 全国と地域の主な予定

(目次、終わり)

主な記事

寄稿 8年かかっても頑張ります

嵯峨野新次(東京都)

日本福祉大学の通信学部に入って、早いもので半年が過ぎます。いろいろな事情で学ぶことが思うようにできず、入学できた時は70歳を過ぎていました。

期待と不安で時間が過ぎます。私はオンデマンドの授業を受けています。最初はパソコンで目的の箇所に辿り着くのに時間が多く必要です。通信学部ですが、スクーリングは対面で授業を受けなければなりません。大学は名古屋にあるのですが、スクーリング会場は何カ所かに設けられていて、東京にもあります。

教科書を読むために、スキャナーを買いました。最新のものだったのでPDFファイルを作ることはできますが、一文字ずつ読めません。音を聞くだけで勉強することの難しさを身をもって感じました。

最初の試験は2科目とも落ちてしまいました。現在は1文字ずつ読めるようになったので、コピペで学習ノートを作っています。これも普通の人と比べて3倍以上時間を要します。なおかつ記憶に残りません。記憶に残すために、自分で問題を作り自分でテストを行ったりします。時間が足りません。1日100時間にしたいくらいです。自分で望んで入ったのですがとてもつらいです。聞いていると2時間を超えることがありました。正確に覚えるために、何度も休憩を入れて勉強しています。試験に落ちた時は、1日に8時間勉強したけれど、ほとんど記憶に残りませんでした。最近は勉強時間を短くしています。

色々経験しながら、自分に合った勉強方法を模索していきます。救いは、勉強自体は苦にならないことです。興味のあった福祉の歴史や制度のこともよくわかるようになりました。だから、4年どころか8年くらいかかるかもしれません。いつか皆様に、良い報告が出来るように頑張ります。

(この稿、終わり)

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